その日の放課後の事だった。
帰ろうとしていた私に碧が話しかけてきた。
「着いてきて」
と。
いつも一緒に帰る私達だけど今日は先に帰ってと碧からメールが来ていたから大人しく帰ろうとしていた私。
だけど、やっぱり用事なくなったのかな?なんて呑気に思っていた。
まあ、そんな私は少し前を歩く碧にトコトコ着いていくわけで、どこに向かってるかなんて特に気にしていなかった。
だって、今から行く所なんて家くらい。
なんせ今の時間、午後5時半ですし。
でも、着いたのは
「屋上っ!?」
なんで?
「いや、美亜だってここまで歩いてきただろ?」
失笑気味の碧が私を見ながら言う。
目が合ったの、いつぶりなんだろう?
目が合うのってこんなに嬉しいんだ…。

