「昨日、なんかあった?」


「なんでも言って良いからね」





二人とも、優しすぎるよ…っ!!!

そして、鋭い…。

私、まだなんも言ってないんだけどなぁ~。


でも、折角の林間学校。

二人には私の分まで楽しんでもらいたい。

暗い気持ちでいたら勿体ないもんね!




「…なんにも…」




そういったものの…、目が泳ぐのは仕方無い。

なんせ私は嘘つけないもんっ!


碧の言葉をお墨付きだしね…。

私の中、碧ばっかりじゃん…。





「胆試し中に碧になんか言われたの?帰ってきてからずっとそんな様子だし…」




ギクッ!

早紀ちゃんには通じませんよね~。


それでも、人に言えるほど私の心は癒えてない。

自分のなかで消化だって出来てない。


それに、聞いて気分がよくなるような話じゃないから…。

暗い気持ちになってほしくない。




「言われてないよ」


「もうっ!どーせ美亜の事だから私とか雛乙が楽しめなくなるとか考えてるんでしょ?」




さすが早紀ちゃん…。
私の思ってること、全部分かっちゃうんだね。




「えっそうなの?美亜ちゃん!それなら大丈夫だよ~。私は美亜ちゃんが辛い方が嫌だから」


「…うん。」





二人の言葉に甘えてもいいかな…?