「はぁはぁ」
「きっつー!」
ぐんぐん良いペースで進めていたのは序盤だけで、そこからはもう地獄のように続く急斜面にもうヘトヘトな私達。
こんな山、登らせないでくださいよ、先生!
「美亜大丈夫?」
「うん!」
でも、碧は普段から部活をやっているからか、全然疲れてなさそう。
その上、私の心配まで出来るなんてっ!
「美亜は他のことは出来るけど運動だけは苦手だもんな」
「…言わなくても……」
「そんなとこも可愛いけどな」
「…」
無言の私をヒョイっと覗いて
「真っ赤」
なんて呟いた碧にますます赤くなったのは言うまでもない。

