舞い方なんて、知っているはず無いのに、体が操られているみたいに勝手に動いてくれる。

そして、舞うことが心の底から愉しいと思えてきて、羽のように軽くなった体をひたすら動かし続ける。





『よかろう、安倍の娘よ。
お前の覚悟はしかと受け取った!』

『護りたいもの、護れるといいわね』

『現代にも此奴のような芯のある娘がおったとはな。
力は大切に、その身を我らに注ぐ覚悟で生きよ。』

『なかなか面白い奴がおるのだな。
せいぜい死なぬように上手く扱え。』






『『安倍の娘よ。そなたの力を開放する』』





八百万の神々のこの最後の御言葉が聞こえた瞬間、私はふっと意識を手放した。