記憶の欠片





「まぁね」






そう誇らしげにしている侑李に殺意を覚えた。





「あのー、橘さん」





呼ばれたほうを見ると、可愛い女の子と、綺麗な女の子がいた。




「なに?」





「こんなこと頼んで悪いんだけど…。合コン一緒に来てくれない!?」





「合…コン?」





「そう。一人行けなくなっちゃって…。だから橘さんが」






「どうして私?」






「だって桐谷さん可愛いし!」





「でも…」






「お願い!私たちを助けると思って」






「…わかった」





「本当に!?じゃあ、放課後にね」






そう言うと女の子たちは、どっかに走って行った。






「美音ー。合コン行くの?」




私の肩に腕を回してきた蓮。





「うんって言っちゃったし、行くしかないでしょ」





「えー、美音ダメだよ!」




日向が蓮とは逆側に来て私の手を握る。





「柊!美音が合コンに行っちゃうよ!」





「なんで!?」





柊は驚いた顔をして来た。






「さっき誘われたの」






「行くの?」





「行くんだってさー」





「仕方なくだってー」






悲しそうな顔をしている柊を煽る、蓮と日向。