記憶の欠片


今日は土曜日。

暇だったから、カフェに行った。



「いらっしゃいませー!…あれ、今日は一人?」


「そうだけど」


「なんか美音、機嫌悪い」


「うっさい」


私は優哉を無視して席に座った。


今は何にも考えたくない。


「そこの、お嬢さん。お一人さん?」


「すいません。待ってる人がいるので…って輝かー」


「ナンパかと思った(笑)?」


「…お、思ってないし」


イタズラに笑うのは長谷川 輝(はせがわ ひかる)。

優哉の友達で、カフェで知り合い優哉と輝にいつも相談をしていた。


「そう(笑)?…てか、浮かない顔してどうした?」


「考え事ー」


「なんかあったら、俺に言えよ。なんでも聞いてやっから」


そう笑う輝が眩しかった。

誰かに聞いて欲しい。

そうゆう気持ちが溢れ出てきた。