記憶の欠片



「ねぇ、いたずらしない?」


蓮が黒い顔で笑った。


「美音、抹茶アイス食べちゃうよ?」


「だめー!」



「桐谷、何がダメなんだ?」


蓮の一言で飛び起き、先生に怒られる始末。



「…なんでもありません」


「あはははは(笑)」


隣で蓮が腹を抱えて笑っているのを睨んだ。

私がクラスのみんなに笑われたのは言うまででもない。