黒板の《遅刻》という文字の下に書かれた池崎玻瑠という文字。

1日が終わってもまだ朝のことを引きずっていた。

チャイムが鳴り終わり騒がしくなる教室。

「玻瑠様!今日は帰り道ご一緒してもよろしいですか!」

私は170もある身長と男染みた顔立ち、そして何より、剣道部って所から可愛らしい女子達が寄ってきてくれる。

そんな女子たちを笑顔で見送って1人でとぼとぼ帰路に着いた。

ふと途中の大通りで道路の真ん中に子猫が伏せているのが見えた。

あ、っと思った時にはもう行動してた。前方には大型トレーラー。目の前には子猫。

子猫をかばって身を縮ませた。
当たる!……え?…当たら…ない?

そっと目を開けるとそこは見知らぬ街。

まるで…そう。時代劇の中に入りこんだみたいな。