リリリリリリン

んーっ!朝か…
今何時?
7時30分か…んん?7時30分!?!?
ーーっ!!
遅刻するーっ!

ハァハァッ
『あら楓♪やっと起きたのね!』
やっとってお母さん起こしてくれたっていいのに…
「てか今日から新しい学校でしょ?」
『あ、そうそう!そーだったわね♪
あたしったらすぐに忘れちゃってテヘペロ』
いゃいゃww更年期かな?お母さん。
テヘペロとかは十代の若者がするんだよ?
てかしてたらきもいけど(笑)

って今はどーでもいいって!
あー、一人でツッコム自分が虚しい…
ってやばっ!
「いってきまーすっ」
からの~学校までダッーーッシュ! 

あ、あたし西條楓♪17歳!
高校2年生です☆ニコッ
あたし今日からこの桜ヶ丘高校にいくことに(苦笑)

なんで苦笑かというと…ここ、桜ヶ丘高校は地元で不良で有名だというから。
あー、行きたくないな。
怖い人ばっかだよ。きっと。

とうちゃーっく!
わぉ。いかにも不良って感じの人達が…
中に入れば大丈夫でしょ♪
  
………。
さいあくだわ。外にも中にも不良ワールド…
ここは天国の正反対の地獄だね。
よし。ってことで逃げたいな…
ってかね、あたし前の学校はお嬢様学校なんだよね…
トイレに行くときは「お花を摘みにいってきますわ」とか言ってたんだけど…
うん……。ここでは無理だね………
まず学校にこの言葉は合わないわ。
とか思ってると…
ドンッ
「いたっっ!」
誰よ?ぶつかってきたのは?!
ぶん殴ってやるんだからっ!

『誰だ?てめぇ』
はぁ?!ってかなにその言い方!
絶対イカツイ人だわ!
と思って顔を上げると……

「うそっ!」
『はぁ?!何がだよ?』
「い…いぇ。なにも。」
『あっそ。』
やばい…っっ

めちゃくちゃイケメン!!!
背が高いっ!顔イケメンっ!髪は金髪っ!
なのに…この言い方………
この人…人生半分損してるわ…
ふつーにニコッってしてたらカッコイイのに…
もったいな…
ってどーでもよくてっ!

『ちょっと!謝ってよ!』
そうよそうそう!
そっちがぶつかってきたんだから謝るのは当たり前でしょっ!
なのに…この男はっ!!

「あぁ?何謝るのは当たり前って顔してんだ。あ、お前俺の事知らねぇのか?」
はぁ?!そんなの知るわけないでしょっ
今日来たのに!

『知らない。』
そう言った。
「ふぅーん?まさか俺の事知らねぇ奴がいるとはな。」
だからっ知るわけないでしょっ!!
とは言えず…
『知らないわよ。あんたの事なんか。』
「あぁ?あんただと?!」
やばっ
口が滑った!!
絶対このあと拉致されてやばいやつっ!
「まぁ、いい。今日転校してきたばっかだもんな。」
え?なんで知ってるの?
「なんで?って顔してんだろ?」
図星………
こいつ…エスパーか?
「みたらわかるよ…ここの生徒じゃお前みたいな格好しないしな。」
『どーゆうことよ?!』
「フッ…ここの生徒はそんなに制服を着てない。みんなある程度着崩してるか私服だな。」
ん?そーいえばっ
周りを見渡してみると…
…っ! あたしだけじゃんっ!
みんな私服か着崩してる…。
しかもネクタイとかリボンとかしてない…
「な?言っただろ?あほ娘。」
はあぁぁぁ?!?!
あほ娘だとぉー?!
このっ
『不良めーっ!』
そういってあたしは逃げ出した。

「俺に歯向かってきた女は初めてだ…
フッおもしれぇ」
このあとあいつがそんなことを言ってるとは知らずに…


「んーーっ!!むかつくっ何回みてもむかつくっ!」
そう。あたしはなんとあの不良と同じクラスなのだ。しかも隣………。
大丈夫。ちゃんと席は離してるし、声かけられても無視してるし、反対側みてるから!
それなりに対策はしてる♪

それよりもやっぱり教室の中も荒れてる…
先生なんかいなくて黒板でかでかと自習と書いてある。
しかもクラスメート全員が不良だ…
カラフルな頭がたくさん。
ここの学校恐るべし…

ってゆーかあの不良モテるんだ。
さっきからずーっとあいつの横にはギャルばかり。
「蓮~♪今日ぉ遊ぼぉ~?」
「蓮~????あたしもぉ~♪」
蓮って言うんだ。あいつ。
それに女はみんな媚び売ってる。
そんなにあいつに好かれたい?!
あたしならごめんだわ。

キーンコーンカーンコーン
あ、チャイム♪
と同時になんか先生入ってきた
ガラガラッ 
なんか頭ピッカーンって光ってるけど(笑)
校長先生っぽいかも!
「コホン。えー皆さん今日はこれにて授業を終わりたいと思います。そこで少し世間話を…私はこの桜ヶ丘高校の生徒は大変優秀だと思います。当時この学校が作られた時にこの桜ヶ丘高校には光が見えるような素晴らしい学校にしたいと思ってました…それが叶いました……(省略)」
省略してごめんね。ピカリン。
ここはある意味違う意味で優秀だね……
そうだね……ピカリンの頭の上で叶ったね…
おめでとう………
たしかにカラフルな頭で夜も大丈夫なくらい光ってるしね………
ドンマイ…ピカリン。
一人で感動していると…
クラスメートの赤髪が、
「あのハゲ、育毛剤とかしてんのかな?
てか意味なくね?ハゲはハゲなんだよww」
うん……名言出たね…
ピカリン可哀想に…
教室にまだいるよ…
あ、背中竦めて帰っていっちゃった…
赤髪君なかなか言うね。
君はツッコミ芸人に向いてるよ…