優しい白衣の彼


「…ゴホッ、ケホケホッ」


なんか、重病人みたいになってる?

横から規則正しい機械音が聞こえてくる。



腕には点滴。

顔には酸素マスク。

胸には吸盤みたいなものが取り付けられている。



起きたし、ナースコールしたほうがいいかな?

右手のすぐ近くにあるから押してみた。


「琴ちゃん!?今先生と行くね」


この声は佳純ちゃんかな?

天井の電気を見ながら、ぼーっとしていると


ガラッ

ドアが開いて、佳純ちゃんと蒼生先生が入ってきた。



「聴診するよ」



ぼーっとしていて、気が付いたら聴診が終わっていた。


「酸素マスク外していい?」



「ダメだよ。あと検査したけど、かなり数値悪くなってたから入院ね」