優しい白衣の彼


「フゥ…」

呼吸を整える。




「次山崎頑張れ~」


「琴ちゃんガンバ~」


「琴転ばないようにね」


「アンカー頑張れ!!」


クラス対抗リレーは、今の所私達のクラスが3位。

1位と2位とそんなに離れていなくて、一気に走ってきている。



そしてなぜか私がアンカー…


「山崎!!」

バトンを受け取って、走り出す。


思ったよりも走れるらしい…



どんどん周りを追い抜いて、前にあるのはゴールテープとクラスの皆。



「もう少しだ!」


「琴ちゃん行けーーー!!」


「あとちょっとだよ」 


ゴールテープを切ると、周りの喜ぶ声が聞こえてきた。

ただひとつ問題が…


呼吸がおかしい。