「琴よかったね」

隣にいる果南に言われて  


「うん、でも申し訳ないよ…」



「他の競技出ればいいよ!借り物競走とかならほとんど走らないし」



「そっか、そうだね。少しなら走れるし頑張らないと」



「そうだよ!皆で勝とうね」



「でも、無理はするなよ」

横からひょっこりと藤原が現れた。



「藤原は、何に出るの?」



「俺は全部だよ」



「へっ!?全部??そんなにできるの?」



「補欠のやつもあるから平気」



「琴心配しなくても有樹は体力馬鹿だから大丈夫」



「果南だってほとんどの競技に出るだろ」


2人は体力には自信あるって前から言ってたから、こういうときは駆り出されるのかな?

2人ともスポーツ好きだし楽しそう。




5時間目の体育は、メンバー決めだけで終わった。

中々リレーの順番や、皆のやりたい競技がかぶって、時間がかかった。


「6時間目は自由に練習していいぞ」


担任に言われて、皆自分の出る競技ごとに集まって作戦を練り始めた。