「琴ちゃんは、須藤先生みたいなのが好きなの?」



「私、好きとかよく分からなくて…」



「皆そんなものよ」



「そうなんですか?」



「うんうん、難しく考えないで気持ちに正直になっていれば分かる物よ」



難しく考えないで…か。



まず医者をすきになるわけないからなぁ。



今のところ、学校でもそんな人いないし

恋なんて無縁の存在…。


「何々~?恋バナかい?」



「店長!」



「いや~僕はね、昔はモテモテで毎日のようにラブレターを貰ったりしていたんだよ」



店長の話が始まると長いし、面倒くさいんだよな…

渡邊さんをチラッと見ると


「店長、まだ仕事中なんですから話はまた後で」



「あぁ、そうだったね」



「もう、しっかりしてくださいよ」



「あはははは」



渡邊さんが助けてくれたお陰で、長話を聞かされずにすんだ…

良かった…