「琴ちゃん、夜ご飯持ってきたよ」



「んー…もうそんな時間ですか?」

目を擦りながら、時計を確認する。

いつの間にか寝ちゃってた。



「須藤先生、やけに元気だったけど今日何かあるの?」

配膳してくれる佐藤さんに聞かれて、お昼過ぎにあったことを思い出す。


そういえば、キスの約束…


「何かあるのね~」



「なにもないですよ~」



「えー、須藤先生いつも以上に幸せそうで、親御さん達に普段より人気だったよ」



「そうなんですか!?」

親御さん達にも人気あったんだ…

響紀って一体どれくらいモテるんだろう…



「須藤先生は患者さんの御家族にも気配り出来る方だから、元々ファンは多いんだけど、今日はもう一段と紳士だったのよ。琴ちゃんが羨ましいわ~。若いって良いわね」


響紀が紳士!?


まず響紀にファンなんていたの!?

どこかのアイドルかよっ!!って突っ込みたくる。