優しい白衣の彼

呆然と立ち尽くしていると

「琴ちゃんよね?響紀から話は聞いているわ」

お姉さんが近寄ってきた。


思わず後ろに後ずさりしてしまう。


ベシッ

「楓兄やめろって」

響紀がお姉さんの頭を叩いた。


…――ん?

楓…兄??


ん??

兄って言った?

えっ!?ちょっと待って??


兄??


「琴ちゃんごめんね。ハァ…この人僕の2番目の兄で楓」

“いい加減琴ちゃんから離れて”と言いながら、楓?さんを私から遠ざけた。



「えー…琴ちゃん可愛いしもっと近くで見たいんだけど~」



「駄目。もう見たんだし近づかないで」

響紀って、こんな事言ったりするんだ。

なんだか新鮮。


いつものほほんとしていて、独占欲なんて微塵も感じないのに。

なんだか嬉しいかもしれない…



「響紀のケチ~。そんなんじゃ琴ちゃんに嫌われるよ~」



「はいはい。もう僕は仕事あるから戻るよ」