優しい白衣の彼

…――3日後


「失礼しまーす」

ルンルン気分で診察室のドアを開けて、中に入る。



「おっ、今日は楽しそうだね」

蒼生先生に言われて、咄嗟に真顔になる。


「なんで真顔になるの。長谷川さん、俺何か変なこと言った?」



「今の子って、そう言う何気ないこともセクハラ~って言ったりするんですよ。知ってました?」



「マジで!?今度から気をつけないとな……で、何か良いことあったの?」

気をつけないと、って言ってるのに、早速聞いて来てんじゃん。

人によってはプライベートな事まで聞いてこないでほしい人もいるんだから。



私は別に構わないんだけど…


「響紀に会えるから」



「そっか、研修の後に急に出張入って、3日間病院にいなかったもんね」

今日の朝メールが来ていて、午後に会いに来てくれるって!!

入院中はほぼ毎日来てくれていたから、たった3日会っていないだけで結構会っていない感じがする。


だから会えるのが嬉しくて仕方ない。


「だから診察受けるのに嬉しそうなのか」



「まぁ…」



「じゃあパパッと診察終わらせて、大人しくベッドで寝ていないとね」



「そうだね…」

本当に……いつ退院出来るんだろう…



ボーッとしていると「琴ちゃん、終わったよ」

蒼生先生に言われて、診察が終わった事に気づいた。


「ありがとうございました」

ペコッと軽く頭を下げて診察室を出た。