「うっゲホゲホッ…ゴホッ」

血が止まらない…



響紀の白衣にも血が付着した。


両手から血が溢れ出してくる。




「琴ちゃん落ち着いて、大丈夫だから、ね?」

慌てそうになるのを、響紀が落ち着かせてくれる。



処置室につくと蒼生先生が既にいて

目を合わせられない…

「なんで無茶するかなぁ…」


チラッと蒼生先生を見るとバッチリ目が合った…


「後で怒るから今は治療ね」



「はい…」



「響紀、喀血の量はどれくらい?」



「コップ1杯くらいです」



「ありがとう」



「ケゴホゴホッ…ケホ…ケホッヒュー…ヒュー…」

発作?

余計苦しい…


響紀にベッドに座らせて貰って、蒼生先生に吸入器を当てられるけど血が邪魔で吸えない…

「ゲホゲホッ」

止まらない血と、発作で呼吸が出来なくなってきた。


響紀の白衣の袖を掴んで、そのまま意識を飛ばした。