優しい白衣の彼





20分後―…

「ゴホッ…ケホケホッ、ケホケホッ」



「琴お姉ちゃんやっぱり体調悪いんじゃ…」



「大…ゴホッ丈夫だよ」

座って話していたけど、思っていたよりも具合が悪い。


「ケホケホッ…」

また胸の辺りが苦しくなってきた。

そういえばこの前、血吐いたんだった…


何で忘れていたんだろ…



「恵麻ちゃーん」

カーテンの外から声がして、皆焦り始める。

きっと看護師さんだ…



シャッとカーテンをあけられて、皆固まった。

正確に言えば4人は固まって、私はベッドの下に潜って、看護師さんは4人が恵麻ちゃんのベッドの方にいることに驚いている状態。


「もう皆ベッドに戻って」



「「はーい」」



「恵麻ちゃんは検査あるからそろそろ行こうね」



「はーい」

恵麻ちゃんと看護師さんが居なくなってから、ベッドの下から出てきた。

そして千那ちゃんのベッドに移った。