「琴ちゃん?」

佳純ちゃんが心配そうな顔をしていた。


「今先生呼んでくるから」  

そう言って、すぐに視界からいなくなった。





次に視界に入ってきたのは、蒼生先生と佳純ちゃん。


「琴ちゃんわかる?」

少し頷くと


「よかった…3日も目を覚まさなかったんだよ」

蒼生先生が安心したように、私の頭を撫でた。


「…ケホケホッ蒼生…先生…ごめんなさい。私…」



「うん、今はいいよ。ちょっと診察するよ」

冷たい聴診器が肌に触れて熱い体に丁度いい。

やっぱり熱ある気が…




ボーッとしているうちに診察は終わって、佳純ちゃんがいなくなっていた。

「琴ちゃんあとでお父さんとお母さんがお見舞いに来るよ」



「…ほんと?」



「うん。響紀もさっきまではいたんだけど、仕事あるから戻っちゃった」

そうだ、響紀にも謝らないと。

それからちゃんと、ありがとうって言いたい。