「ケホケホッヒュー…ヒュー…」

何でだろう…

胸が痛い……気がする…



手すりにもたれかかって、胸をおさえる。

死のうとしたから罰が当たったのかな?


やっぱり死にたくない…

嫌だ…

嫌だ。




ガチャッ!!

屋上のドアが勢いよく開けられて「琴ちゃん!!」

響紀が慌てながら駆け寄ってきた。



「すぐに処置室に連れて行くからね」

苦しくて頷くことしかできない。

響紀の白衣をぎゅっと掴んでそのまま目を閉じた。










ピッピッピッピッピッ…

規則正しい機械音。

ゆっくりと重たい瞼を開けてみる。


倒れる前よりも確実に増えた医療機器。

点滴は両腕に刺さっているし、心電図も酸素マスクもつけられている。



「ハァ…ヒューハァ…ケホケホッ」

息苦しい。

それに頭がボーッとする。

熱あるのかな?