ちょっと歩いただけでどんどん息苦しくなる。

呼吸音もおかしくなってきた。


喉の奥から血の味がする。




屋上のドアを開けば、冷たい風が吹き付けた。




手すりの先に行こうとしたけど、体が限界で手すりの前にしゃがみ込んだ。


ここから落ちれたらいいなぁ、なんて思ったのに飛び降りることすらできないなんて…




止まらない涙を止めようと上を見上げると

一面の星空。



色々な星が輝いていて、大きな光もあれば小さな光もある。



そういえばこの前響紀とプラネタリウムに行った帰りに星の話したっけ。

星1つ1つについて、楽しそうに話していたなぁ。


響紀に会いたい…





「グスッ、ゴホゴホッ…ゲホッえっ?」


なにこれ……

口元にあてていた手を見ると、赤い液体がベッタリ付着していた。




これって血?

暗いからよく見えないけど、多分血液だよね?

口の中が気持ち悪い。