「暇だなぁ…」

5分くらい天井をボーッと見ていると次第に眠気が―…


「ケホケホッゴホッ…?」

あれ?咳?

寝ていた体を起こして、ベッドに足をブラブラさせた状態で座った。


「ケホケホッ…ケホケホッ」

今日は走ってないよね?

特に何もしていないはず…少し点滴の時抵抗したくらいで―…

メンタル?




いやいやいやいやいや、それはない。

精神的理由だったらショボすぎる。





ここ最近夜に何度も発作起きてたからそのせいなのかな…

この前退院したばかりなのに。


「琴ちゃん戻ったよ」

ガラッとドアが開いて、佐伯君が戻ってきた。


「…早かったね」



「うん。大丈夫だった?」



「暇だっケホケホッた…」



「琴ちゃん…さっきより顔色悪くない?ちょっといい?」

点滴を刺していない方の手をつかみ、すかさず脈をとってくる佐伯君。


「ケホケホッ…ケホゴホゴホッ佐伯君…なんか発作来そう…」




「蒼生先生今呼んだから、吸入器どこにある?」




「ブレザーの…ヒュー…ポケッゴホゴホッヒュー」