優しい白衣の彼

「またまた~。そんなこと言っても蒼生先生と違って俺にはきかないよー。琴ちゃんはツンデレなんだから」



「違うし!!佐伯君が抑えなきゃ逃げれたのに…」



「はいはい拗ねないの」



「佐伯君琴ちゃんの事お願いしても良い?ちょっと会議に行ってこないと」



「大丈夫ですよ。任せてください」



「頼んだ!!」

蒼生先生は颯爽と診察室から出て行った。

よっぽど急いでいたのかな?

人にはいつも走るなって言ってるのに…


「琴ちゃん眠くない?」
  


「全然眠くない」   

普段なら暇すぎて眠れるけど、今日は眠れない。

さっきの光景が蘇る。


ただの患者さんだったらあれだしな…

響紀に聞けばいいんだろうけど聞きづらい。
 
束縛しているみたいでなんか嫌だ。


それに仕事で会話していただけかもしれないんだし。




「琴ちゃん眉間にしわ寄ってるよ」



「佐伯君いつまでいるの?」