「嫌だってば!!」

抵抗しても簡単に脱がされて、Yシャツの袖も捲られた。


「響紀琴ちゃんのこと、しっかり抑えてて」



「はい。琴ちゃんごめんね」

ごめんじゃないよ!

謝るなら離してっ…

「刺すよ~」



「っー……」

左腕を見ると点滴の針が…

針を刺し終えると、響紀は抑えていた手を離してくれた。


「点滴しないって言ったじゃん……」


蒼生先生に文句を言うと

「悪化して入院になるよりいいでしょ?」

それは嫌だけど…

正論言われるとムカつく!!


「そろそろ僕は仕事に戻りますね。琴ちゃんまた今度ね」



「うん。仕事頑張って」

響紀が診察室から居なくなると、蒼生先生も回診があると言って診察室から出て行った。


急に静かになると怖いな…。

点滴早く終わらないかな…。


点滴の液が落ちるのを数えていると眠くなってきて、気づけば眠っていた。