「ちょっとあっちで話そっ」

コクコクと頷いて、果南と一緒に教室を出て中庭にきた。



空いているベンチに座ると「退院おめでとう、はいこれ」

果南から私が大好きなチョコレートを渡された。


「わぁ、ありがとっ」



「退院祝いね。もう琴がいない間つまらなかったんだよ~」



「ごめんね」



「これからは無理しないでよ!」



「分かってるよ…」

もう無理してるんだけど、そんなこと絶対言えない…

あぁ…
なんで今日に限って走っちゃったんだろう…


「具合悪くなったらいつでも言うんだよ!!」



「分かってるよ…」



「嘘ついたり、言わなかったら……分かってるよね?」

えっ!?
果南ってこんなキャラだったっけ?

ただの馬鹿だと思ってたんだけど、怖いよ?


「なーんてね。蒼生先生が言ってたことをパクっただけだよ」

なっ、なんだ…

言われてみれば確かに蒼生先生が言いそうな……というより言ってる事だ。