「どうしたの?」



「いや、触っても大丈夫か心配になって…」



「そんなの気にしなくていいのに~」


助手席のドアを開けて、乗るように促された。


「響紀の車、凄くかっこいいね」



「ふふ、ありがとう」

運転する響紀初めてみた。

なんか新鮮だなぁ。


「ん?どうしたの?」



「いやっ別に…あっ、響紀の家ってマンション?」

思わず見とれちゃっていた。


「そうだよ。もうすぐつくから」


赤信号で車が止まっている間、目と目が合う。

心臓バクバクしすぎて聞こえそう。

早く青になって!



青になって車が動き始めると、響紀の目線が正面に戻ってホッとした。


「ついたよ」



「えっ!!」


ここ、病院のすぐ側にあるマンションじゃん。

病院から近いっていうだけで、ここにしたのかな?