「ちょっと座って話さない?」
「うん」
丁度近くにあったベンチに2人で座った。
「琴ちゃんこの前退院したんじゃ?」
「また入院になったんだ…今は個室に入院中」
「そうだったんだ。ねぇ……泣いてる理由聞いてもいい?」
そういえば泣いてたんだ。
顔びちょびちょ。
「うん」
パジャマの袖で涙を拭いた。
「失恋したんだ…告白する前に…」
「そうだったんだ…でも告白してないんだよね?」
「うん…コホコホッ」
「なら、まだチャンスあるかもよ?」
「ケホッ、そうかな…ゴホゴホッ」
「ちょっ、琴ちゃん大丈夫?」
「うん、ゲホッ…コホコホッ、ゼェなんとかゼェ」

