優しい白衣の彼


ちょっと果南!!!

いきなりなんてこと聞くの!


先生困っちゃうよ。


「好きな子は居るよ」


ズキッ


先生好きな人居るんだ…

この病院の人かな?それとも私が知らない人かな?


ヤバい泣きそう。

でもこんなところで泣けない。



「ちょっとお手洗い行ってくる」

ガタッ

席を立ち上がってカフェを出ると、中庭の方に向かって走った。







「琴ちゃん?」


呼ばれて振り返ると、この間知り合った絢ちゃんがいた。


手にはスケッチブックを持っているから、絵を描いていたんだと思う。


「走って大丈夫なの?」



「ハァハァ…大丈夫…」


息は上がっているけど、そんなに苦しくはない。