「はい、あっ失礼します」



「いつも妹がお世話になってるらしいね」



「妹?」



「うん、琴は俺の大事な妹だよ。ねっ琴?」



「そうですよ、こんなんですけど兄です」



「そうだったんだ…」



「てかお兄ちゃんそろそろお昼だよ」



「うん、よく寝れたし戻るよ。また会いに来るから」



「うん」



「それじゃあ須藤先生、今度ゆっくり話でもしましょう」



「はい」


ソファから立ち上がって、手を振りながら病室をでたお兄ちゃん。

お兄ちゃんが居なくなると、須藤先生がいつも通り、ベッドの側に置いてある椅子に座ってくれた。



「琴ちゃんのお兄さんってカッコイイんだね」



「そうですか?須藤先生のほうがカッコイイと思いますけど」



「僕はカッコよくないよ」



「えっ!?何言ってんですか!!先生はカッコイイです!」

思わず大きい声を出すと


「急に大きい声出さないの…でもありがとう」


少し怒られたけど、そのあと照れながらありがとう、と言う須藤先生は可愛かった。