『ママ、私。耳聞こえなくなっちゃた。』
 机の上のケータイのメモ機能へ打ちこんだ。

「え?」

『不思議ね。私の、もう、クラスの人の声を聞きたくないっていう願いが伝わったのかな。』
ケータイの画面をママに見せる。
 ママ、かわいそうな顔してる。
「今日は休みなさい。」

どうしてだろ。
ママの顔は私よりもショックを受けた顔だった。