それから日が暮れ夜になり、闇の住人の時間になる。
俺は彼女のことが忘れられず夜の町をふらついとった。

学校の前を通りかかった時に屋上から何か見えた。
なんだろうと少し近づいて隠れるとそれは彼女やった。

彼女は扇を持ち舞う。
それはとても美しく可憐で戦っている時とはまた違った美しさやった。
見れば見るほど目が離せん。

戦っているときは、戦女神の様なキレのある美しさ。
舞う姿は、美の女神の如く。

『闇夜に輝きし地に咲く華
蒼く美しき石 穢れるとき神の子心を洗われ 白き光に守られん
闇夜に輝きし地に咲く華
神の子の心洗い流し、神の子を白き光で守らん
その光、美しき光なり
神さえも癒やす光なり
その光闇夜に輝く白銀の石そのもの
また、その美しき華を持つ者
美しく
心を癒やすがごとく
艶やかに
清らかに
強く
とても優しき力を持ち世に安らぎを対の者とともたらさん
その者 闇夜に輝く白銀の石の化身なり』

彼女が鈴のような綺麗な声でうたいながら舞う。


「ますます気に入った」

気づけばそうつぶやいとった。

明日彼女はとても驚くだろう。
それを想像すると心が弾む。
あぁ明日がとても楽しみや。