ー7年後ー

私は、病室で本を読んでいた

お気に入りの一冊。携帯小説。

普通の女の子が事件に巻き込まれて、大変な目に合うけど、潜入捜査をしていた警察官に守られて恋をするお話。

切なくて、悲しいけれど、その人と結ばれて幸せに成る

私もそんな恋をしてみたいなー

そんな風に考えていると、

コンコンとドアの方から音がした

目をドアの方に向けると、あの日あった男の子だった

驚いて目を見張っていると、

「真島美海さんですか?」

そう聞かれ、はっとし慌てて声をだす。

「はい」

彼は少し微笑み言った

「今日から担当する研修医の瀧澤春馬です。よろしくお願い致します。」


懐かしい彼の笑顔とあの日の記憶が蘇る

あの瞬間、きっと私は恋をしたんだ。