好きを、何度でも

「ヤギ、おはよう」

「あ、ああ おはよう…っていうかお前…やばいことんなってるぞ」


大体の予想はつくが、その”やばいこと”のところの言い方が本当にやばい気がしてたまらない

「なんだよ」

半分とぼけた感じを意識して聞いてみる



「お前、奥原と付き合ってんのか」

「…」


その会話を聞いていたのだろう 横にいた目立つ系のグループの登坂が大きな声で叫ぶように言い放った

「おいみんな聞いたか?!柴崎と奥原、付き合ってんだって」

一瞬で教室がざわめく

視線が詩帆と僕に注がれて、顔が熱くなってくるのがわかる