いまこの地球で一番僕らが目立っているんじゃないかと思った

かーっと熱くなってくる

やっぱりまだ夏服でもいいんじゃん


「奥原さ「詩帆でいいよ」

「え?」


「詩帆って呼んで」

しほ。しほ、しほ、しほ…

「詩帆」

やっぱりまだ夏服がいい

「何?」

もう少しで学校に着いてしまう

永遠に歩き続けられる気がするのに
”詩帆”とならずっと歩いていられる気がするのに

着いてしまう


だったら

と足を止めてみる

詩帆も不思議そうにしながら足を止めて僕を見つめる


「僕と付き合ってください!」