とりあえず、引き返すしかないよね。





早くしないと学校始まる!!





「あの…」





「ひいっ!?」





いきなり触れられた肩を、びくりと跳ね上がらせる。





思わず逃げようとする私の腕を、誰かに掴まれた。





『街中で、声を掛けられたり触られたりしたら、逃げるのよ。』





地元を離れる直前、母に言われたひとこと。





じゃあ、いま私の後ろにいるのは……





変質者!?犯罪者!?それとも───






「こ、こんな田舎者になんのご用なんです!?」





涙目になりながら慌て振り向いた、その先には…





「……驚かせちゃったかな、ごめんね」





どこから来たのか、きらきら光るイケメン男子がいた。