俺の半径3メートル以内に近寄るな。 【完】

「休憩所出た時からリュックが開いてたみたいで、その…スタンプの紙をどこかに落としちゃったみたいで…」




「えっ!?」




う、嘘でしょっ!?




安藤くんは今にも泣きそうな声で、必死に頭を下げていた。




「水沢さん、本当にごめん…!」

「とりあえず、安藤くんそんな謝らなくていいからっ頭あげて?」




休憩所出た後に落としたってことは、あの坂道らへんってことかな…




「花ちゃん、どうする?先生たちに報告する?」




「うーん…どうしよう」




先生たちに無くしましたって言えば、それはそれで解決する話だけど…




チラッと安藤くんへ視線を向けると、歯をぐっと噛みしめ、俯いていた。