俺の半径3メートル以内に近寄るな。 【完】

「ちょ、なんで柊くんあんなに平気そうなわけ…」




こっちはこんなに疲れてるっていうのに。
景色みる余裕なんて全然ないよっ…




「ははっほんとだね。柊くん、中学のころバスケやってたから、それで体力があるのかも」




なるほどね…
確かに他の男の子二人は見るからに運動部じゃなさそうだもん。




私は後ろへ振り返るとみんなに声をかけた。




「とりあえずこの坂登ったら一番遠いところのスタンプゲットできるから、もう少しだけ頑張ろうっ!」

「う、うん」

「そうだな」




安藤くんと山口くんは額の汗を拭きつつ、よしっと気合いを入れなおしてくれたようだった。




「柊くん、聞いてる?」