「どうしたの急に?これくらい私がやるのに」




てっきりさっさと帰ると思ってたのに。




「いいって」




彼はぶっきらぼうにそれだけを告げると、歩くスピードを速めてきた。




ちょっ…!歩くスピード速すぎなんだけどっ




ただでさえ歩幅の大きさも違うのに、スピードあげないでよ。




私が必死になって追いかけていると、突然彼が足を止めたのだった。




えっなになに…?




そして体をこちらへと向け、私を上から見下ろしてきたのだった。




「あのさ、周りうろつかれると邪魔なんだけど。それに半径3メートル以内に近寄るなって俺言ったよね?」




冷たい視線と冷たい声が頭上から降ってきた。




しかし私はそんな彼に一切怯むことなく、負けじと言い返した。