ま、とりあえず一緒に仕事はやってくれたしよかった。




私は立ち上がると出来上がった資料を整えた。




「あとは私が先生に届けておくから、先に帰っていいよ」




カバンは机に置いておき、とりあえずそれだけを告げた。




だってどうせ、無視するだろうし。




私は無視されることを見越して、空き教室を出ようとした。




「いいよ、別に。後は俺がやっておくから、お前は先に帰れ」




「えっ?」




突然のことに驚いて振り返ると、柊くんは自分のまとめた資料と私がまとめた資料を持っていくと、すたすたと空き教室を出て行ってしまった。




「ちょ、ちょっと待って」




私は急いでカバンを拾うと、廊下を歩く柊悠翔のもとへ小走りで追いかけた。




そして隣へと追いつくと、一回り身長の大きい彼を見上げた。