俺の半径3メートル以内に近寄るな。 【完】

「はっ、はい!?」




突然話しかけられ思わず肩を震わせた。




「なんでそんなに離れてるわけ?」




「……え?」




気がつくと私は道の反対側を歩いていたのだ。




柊くんとの間に10メートル以上の距離を空けていた。




「いや、これは別に…」




「もっとこっち来いよ」




「いや!大丈夫だから…」




「…あっそ」




柊くんが前を向いたことを確認すると、そっと安堵の息を吐いた。