頭を左右に振って忘れようとした。




「…んぅ…っ」




あ、やべ。起こしちまったか?




背中で小さな声が聞こえた。




「……」




どうやらまだ眠っているようで、再び小さな寝息が聞こえてきた。




ふぅ…よかった、起きてないみたいだな。




自分でも気づかなうちに俺は笑っていた。




にしても俺が誰かを助けるなんてな~…しかも女。




俺、こいつ以外でもこんなに焦って必死になって助けてただろうか。