「耳元で叫ぶな、うるさい」




柊くんはよっこいしょと、私をおんぶしなおすとそのまま歩き始めた。




「ひ、柊くん…私なら大丈夫だから」




なんで柊くんに私おんぶされてるのっ!?
これ、一体どういう状況なの!?




頭の中がぐちゃぐちゃになっていた。




あの女嫌いの柊くんが自ら、女の子をおんぶするなんて…考えられない。




「あーもう。背中で暴れないでくれる?落とすよ」




そう言われ私はすぐさま制止した。




「だって…」




男の人におんぶされたことなんてないし…

それにおんぶって…体がすっごく密着しちゃうし…