俺の半径3メートル以内に近寄るな。 【完】

「あっ、その…体が震えて、上手く歩けなくて…」




そう言って私は俯いた。




「柊くんは先に帰ってていいよ…!私もう少しここで休んでから帰るからさ」




…ほんとは一人になりたくないけど、いつまでも迷惑かけられないし。




そう思いもう一度ベンチへ座ろうとすると、目の前に柊くんの姿があった。




「…お前一人を残して帰れないだろ」




そして私をひょいっと軽々しくおんぶしてきたのだった。




「ひっ、柊くんんんんっ!?」




突然の柊くんの行動に思わず悲鳴のような声を漏らしていた。