俺の半径3メートル以内に近寄るな。 【完】

「…帰る」




「えっちょ、ちょっと!まだ話の途中じゃん!」




その先が気になるのにぃ~!




柊くんはベンチから立ち上がると、私に背を向け歩き出したのだった。




ちょっ本当に帰るつもり!?
おいてかないでよ…!




続けて私も立ち上がったものの、次の一歩が踏み出せなかった。




あれっ…足が、動かない…っ




先ほどの恐怖がまだ体に残っているみたいだった。




体が震えてしまい、思うように動かなかった。




「なにやってんの?」