俺の半径3メートル以内に近寄るな。 【完】

男の手が私へと触れる瞬間、強くぎゅっと目を瞑った。




誰か……!




柊くん……………!




「ひっひぃぃぃぃ!」




次の瞬間聞こえてきたのは男の悲鳴だった。




私は何事かとゆっくりと目を開けると、見開いた。




「なっ、なんで柊くんがこんなとこに…」




私の目の前には柊くんがいたのだ。




伸ばされていた男の手を、私へと触れる寸前で掴んでいたのだ。




ど、どうして柊くんが…?なんで…




私は思いがけないことに目をパチパチとさせた。