俺の半径3メートル以内に近寄るな。 【完】

「ずっと待ってたよ」




中年の小太りした感じの男の人だった。




マスクに黒い帽子を深くかぶっているため、顔までははっきりとは見えなかったが、その姿から不審者だということはすぐに分かった。




そして、あの紙を書いた人物…私のことをずっとストーカーしていた人だと直感した。




「あなたは…誰、ですか…」




一歩後ろへと後ずさりする。




怖い。




声や体が震える。




しかし、意外にも冷静な自分がいた。