俺の半径3メートル以内に近寄るな。 【完】

「あ~もう、先生話長すぎでしょ~!」




課題を出せたのはいいものの、先生の自慢話を永遠と聞かされすっかり薄暗くなってしまった。




今日は早く帰るつもりだったのにぃ!
もう外薄暗くなっちゃってるじゃんっ




手紙のこともあって夜道を一人で歩きたくなかったのに。




まだ、真っ暗ってわけじゃないし…大丈夫だよね?




涼香ちゃんが委員会を終わるまで待っていようかと思ったが、それじゃあまた涼香ちゃんに心配をかけてしまうと思い、私は一人で学校を出た。




大丈夫大丈夫。
さっさと帰っちゃえば大丈夫!




自分に言い聞かせながら早歩きで家へと歩く。




しかし今日はそう簡単に家へと帰ることは出来ないようだった。




「水沢、花ちゃん」




「え?」




突然、どこからともなく目の前に見知らぬ人が立っていた。




そして私の名前を呟いたのだ。