俺の半径3メートル以内に近寄るな。 【完】

「うんっ分かった!」




私の笑顔をみて少し安心したのか、柔らかく微笑むと自分の席へと戻った。




「…心配させないように気をつけないとね」




私はこの時気がつかなかった。




隣の席で寝ていると思っていた柊くんが、私たちの話を聞いていたことを。




そして放課後となり、名残惜しそうにする涼香ちゃんを元気に送り出し、私は帰り支度をしていた。




「あ、そういえば先生に提出する課題があるんだった」




出しにいくの面倒だけど、今日が最終期限だもんな~




仕方ない出しにいくか。




カバンを持つと、ふと柊くんが視界に映った。




まだ、寝てるの?もう放課後なのに。