俺の半径3メートル以内に近寄るな。 【完】

珍しく柊くんも少し驚いているようだった。




美術倉庫の中は、沢山のダンボールが積まれており、その全てに埃がかぶり、天井にはいくつも蜘蛛の巣がはられていた。




ここを最後に掃除したのは何年前の話ですか!?
いくらなんでも汚さすぎるでしょっ!




「はーあ…仕方ないけど、やるしかないでしょ。ほら、中入るよ」




先ほどまでちょっと楽しみとか思ってた自分を呪いたい。




こんなの全然楽しくない…もうやだ、帰りたい…




そうして私たちは意を決して中へと足を踏み入れた。




まずは、中の埃や蜘蛛の巣の撤去作業から始めることにし、それぞれ役割を分担して掃除に取り掛かった。




そんなに大きい倉庫でなかったため、掃除が終わるのにそう時間はかからなかった。




「こんなもんかなぁ~…柊くん、そっちはどう?」