「柊くんありがとう!」




よかった!本当によかった!




私は嬉しさに顔を緩ませた。




「今日だけで柊くんに何回も助けてもらっちゃったね。崖のこともそうだけど、この紙も、さっきの男の子たちのことも」




「別に助けたわけじゃないから?勘違いすんな」




「ちょ!なにそれ!」




あっかんべーしなくてもいいじゃんっ
素直に私のお礼を受け取ればいいのに!




そしてちょうどその時、バーベキューが終わる放送がかかった。




あ、そろそろ戻らないといけないか。




「ねえ、柊くん」




私はゆっくりベンチから立ち上がると言った。